太郎千恵藏「ALIEN/ENCOUNTER PROJECT」

太郎千恵蔵は、実質的な国際デビューとなった1992年のジェフリー・ダイチのキュレーションによる「POST HUMAN」展から一貫して、新しい人間と社会の変容をテーマに、内なる世界と外界との境界に位置する作品を制作してきました。以後、世界各国の美術館やギャラリーにて、モーターで動く少女の洋服、行動を学習してゆく動物型ロボット、ダイナミックなタッチのペインティングなど、常に斬新な作品を発表し続けています。

「ALIEN/ENCOUNTER PROJECT」と名付けられたこの展覧会は、太郎千恵蔵が2000年後半より開始したエンカウンタープロジェクトの一環であり、めまぐるしく変貌していく世界とその価値観の中で何に遭遇していくのか芸術表現を通して考察しています。今回はエイリアンを主要モチーフとして、急速に変化し均質化してゆく世界の中の新しい社会の人間像、未知の人としてのイメージがエイリアンに重ね合わせられています。オイルペインティング、立体、写真など様々なメディアを使って描き出されたエイリアン達が展覧会場に出没することになるでしょう。

本展は展覧会ごとにアート界に衝撃を与えてきた太郎千恵蔵の、東京における2年ぶりの個展となります。