赤瀬川原平「境界を超えて―巷のシュルレアリズム」
2001年9月2日(日)- 10月14日(日)
赤瀬川原平は60年代のネオダダ、ハイレッド・センターの活動を経て、歴史的な芸術裁判と騒がれた「千円札裁判」で世界的に注目されるアーティストとなりました。その後、ポスター、装丁等のグラフィックや漫画、イラストレーションの仕事などビジュアル全般に関わる活動にたずさわり、一方「美学校」の教師として多くの才能を育てた他、文筆業では芥川賞作家という肩書きをもち、「トマソン」を発見し、近年は「老人力」等ユニークな視点が多くの人々の共感を集めました。芸術の一分野にとどまらず、様々な表現活動に才能を発揮する赤瀬川原平は、ボーダーを超えて活動する現代的なアーティストの先駆けとして、国内外の表現活動に多くの影響を与えてきました。
本展では赤瀬川原平の多彩な活動の中から、ペインティング、コラージュ、ドローイング等の「絵」の仕事に的を絞り、その表現の流れや時代に与えた影響等を考察していく展覧会となります。60年代のタブローに始まり、「千円札裁判」のきっかけとなった話題作「あいまいな海」のシリーズ、そして漫画やイラストレーションまで様々な作品を、「絵を描く」という行為にスポットをあててご紹介します。
期間:2001年9月2日(日) - 10月14日(日)