ルイーズ・ブルジョワ 展「スパイダー」
2003年5月12日(月)- 6月7日(土)
1911年パリ生まれのルイーズ・ブルジョワは、1936年のグループ展(個展は1945年)を初めとし現在にいたるまで、数々の展覧会、数々のアワードを受賞している世界的に著名な作家です。アンディ・ウォーホールらとの交流、ロバート・メイプルソープ作品の男根を抱えたブルジョワのセルフポートレイトや、フィルムでみられる独特な発言・行動など、センセーショナルで話題の多い作家です。近年日本では、1997年から1998年にかけて横浜美術館で個展が開催され、また去年のドクメンタでもスティールと布を使った立体作品が展示されるなど、92歳を数える現在でもその健在ぶりを発揮しています。
ブルジョワは、90年代に様々なヴァージョンの"蜘蛛"を制作していますが、今回の展覧会ではそのうち1996年制作の蜘蛛の彫刻が、ギャラリーの壁に登場します。それに加え、エッチングのシリーズ、ドローング、また本邦未公開のブルジョワのドキュメンタリ映像などもあわせてご紹介します。
また、2003年4月25日にオープンした六本木ヒルズ内・環三デッキ森ビル正面には、ブルジョワのもっとも巨大な蜘蛛、「MAMAN」(ママン)が設置されていますので、そちらもご高覧いただければ幸いです。
蜘蛛は私の母への叙情詩といえます。彼女は最も素晴らしい友人でした。
彼女は寛大で、全てを知り、操作していました。
私の母は私たちの中の誰よりも知的でした。
ルイーズ・ブルジョワ(1997年4月)